こんにちは、momonoineneです。
今回は、「日本人の9割が知らない遺伝の真実」という本の紹介です。
この本は、遺伝について研究されている著者が、遺伝について説明している本です。
遺伝について知りたい方、子供の教育に悩んでいる方にオススメです。
それでは、どうぞ。
「日本人の9割が知らない遺伝の真実」の内容
著者が伝えたかったこと
遺伝的才能を活かして幸福を感じることができる生き方、社会のあり方、未来像を考えていきましょう、というのがこの本の伝えたかった事です。
この本では、才能・知能・学力には遺伝の影響が大きく、才能のないところで努力しても無駄だということなどが説明されています。
行動遺伝学者である著者ですが、「進化教育学」もされているので、教育について多くの事が書かれています。
遺伝する才能
遺伝する才能は、才能によって遺伝する確率が違うそうです。
この本の74ページに、遺伝、共有環境、非共有環境がどの割合で説明できるかを表した図があります。
それによると、指紋のパターンは95%以上、音楽も90%以上、数学は85%以上が遺伝の影響を受けるそうです。
あくまでも目安に過ぎないそうですが、子供に音楽と数学がそんなに遺伝の影響を受けるとは思いませんでした。
両親が音楽が好きなら、子供に楽器を習わせるといいかもしれませんね。
教育の意味
才能があっても、何もしないでいると才能が発揮できません。
ピアノを一度も弾いたことがないのに、才能があるからといって、うまく弾けるはずがないですよね。
自分がしたい事で得意なこと・できそうなことを感じとって、目標に向かって必要な事(努力)をしていくと才能が現れてくるそうです。
これから先の未来について
この本の5章・6章では、教育とこれからの社会について書かれています。
求められる能力は、時代や状況によって変化しますので、昔だと活躍できた能力が今は必要なかったりするので、社会保障制度などを充実させる必要があるそうです。
学力は、遺伝や環境など70〜80%は子供自身にはどうしようもないところで決定されているそうです。
大切なのはその人個人の持つ能力を、生かしていく事で、知識を学ぶこと自体は大事です。
働く事にしても、そもそもその職業が自分にあっているかどうかは、実際に働いてみないとわかりませんが、今の社会だと転職自体が大変なことですよね。
それをもっと柔軟に、雇用制度を変える必要があると著者は考えているそうです。
また、社会人になってからやはりあの分野の勉強がしたいと思った時に、大学などに通えるように制度を整えることも必要だそうです。
「日本人の9割が知らない遺伝の真実」の感想
遺伝についての勘違い
私、遺伝については勘違いをしていました。
てっきり、知能の高い親から子に遺伝して、たまに普通の子供が生まれてくるようなそんなイメージでした。
ですが、この本では複雑な両親の遺伝子の組み合わせによるので、必ずしもそうとは言えない、むしろ平均に近づくという事でした。
また、ある条件では不利だけど、別の条件では有利に働く資質(外向的か内向的かなど)があったりするので、一概にこの遺伝子が優れているとか有利だとかは言えないそうです。
教育についての勘違い
小学生の場合、遺伝的な資質はまだ発展途上なので、これから先、子供の頃に現れなかった遺伝的資質の発現がみられたりするそうです。
なので、小学生くらいの時点で英才教育に高額の投資をする事が、必ずしもいいとは言えないそうです。
本人が楽しんでいればいいですが、いやいややらされると逆に危険かもしれないそうです。
早期教育は大事と思っていましたが、この本によると必ずしもそうとは言えないようです。
もちろん、もともとすごい才能があってそれを伸ばす教育をすることは大切ですし、意味があります。
子供の頃に好きなこと、得意なことはこれから先変化していくこともあるそうです。
親はそれをサポートしてあげるのがいいし、子供が自分から好きなことをしている姿を見るのは楽しいですよね。
まとめ
それでは、「日本人の9割が知らない遺伝の真実」のまとめです。
- 遺伝の影響が大きい能力がある
- 才能があっても、教育しないと才能は開花しない
- 時代と状況で、求められる能力が違う
遺伝についてはまだわかっていない事も多いですが、分子レベルでわかっている事などもあり、これからの研究に期待したいですね。
能力の遺伝など、ショックな事実もあったかもしれませんが、この本が気になったらぜひ手に取ってみてください。
少しでも、何かの参考になればうれしいです、では。
コメント